肩書きを増やすより、解決できる問題を増やす のアイキャッチ画像

結論:キャリアづくりでは肩書きより、誰のどんな問題を解決できるかが重要です。

キャリアや仕事の見せ方を考える時、肩書きを増やしたくなることがあります。Web担当、マーケティング支援、FP、ライター、ディレクター、コンサルタント。できることを広く見せた方が、依頼される可能性が増えそうに感じるからです。

けれど、肩書きが増えるほど、相手から見ると分かりにくくなることがあります。「結局、何を相談すればよい人なのか」が見えなくなるからです。私は、肩書きを増やすより、解決できる問題を分かりやすくする方が、仕事にはつながりやすいと思います。

肩書きは入口にはなりますが、それだけでは依頼理由になりません。 依頼する人が知りたいのは、名前のついた職種より、自分のどんな困りごとが軽くなるかです。

Web担当、マーケ支援、FPなどの肩書きより、「何を楽にできるか」で伝える方が相談につながりやすくなります。

肩書きは、相手の問題に翻訳して初めて伝わる

たとえば「Webディレクター」と聞いて、何を頼めるかすぐ分かる人もいれば、分からない人もいます。「マーケティング支援」も同じです。専門職の中では通じる言葉でも、依頼する側にとっては抽象的なことがあります。

そこで必要なのが、肩書きを相手の問題に翻訳することです。「Webディレクターです」だけでなく、「問い合わせ前の不安が減るように、サイトの導線や文章を見直します」と言う。「FPです」だけでなく、「保険や資産形成を、生活に無理が出ない形で考えるお手伝いをします」と言う。こうすると、相手は自分ごととして受け取りやすくなります。

肩書きを否定する必要はありません。ただ、肩書きだけで伝わると期待しすぎない方がよいと思います。

解決できる問題は、実績の中にある

自分が何を解決できるのか分からない時は、過去の仕事を振り返るのが一番現実的です。誰が困っていたのか。何が止まっていたのか。自分が入ったことで、何が進んだのか。ここを見ると、肩書きより具体的な価値が見えてきます。

たとえば、資料を作った仕事でも、実際に解決した問題は「説明の手間を減らしたこと」かもしれません。サイトを直した仕事でも、価値は「問い合わせ前の不安を下げたこと」かもしれません。事務を支援した仕事でも、「本業に使える時間を戻したこと」が本質かもしれません。

成果は、納品物の名前だけでは見えにくいです。その仕事によって、相手の何が楽になったのかまで言葉にすると、依頼理由として伝わりやすくなります。

「できます」を並べるより、場面を描く

プロフィールやサービスページで、できることを一覧にするのは悪くありません。ただ、「できます」が多すぎると、かえって印象が薄くなります。SNS運用できます、資料作成できます、サイト改善できます、相談できます。これだけでは、相手は自分がどこに当てはまるのか分かりにくいです。

その代わりに、場面で伝えると届きやすくなります。「問い合わせはあるのに成約につながらない時」「サービス内容が複雑で説明に時間がかかる時」「お金の不安はあるけれど、何から見ればよいか分からない時」。こうした言い方は、読者の状況に近いので反応しやすくなります。

相手は、自分の困りごとに名前をつけられていないことも多いです。こちらが場面を描くことで、「それ、自分のことかもしれない」と気づけます。

問題を増やすとは、何でも屋になることではない

解決できる問題を増やすというと、対応範囲をどんどん広げることのように聞こえるかもしれません。けれど、私は少し違うと思っています。何でも受けるのではなく、自分が支援したい相手の前後の困りごとを理解することです。

たとえば、サイト改善を支援するなら、文章、問い合わせ導線、料金表示、実績の見せ方、申し込み後の返信文まで関係します。FP相談なら、家計、保険、資産形成、働き方、家族との話し合いまでつながります。中心テーマは一つでも、その周辺の問題を理解すると、支援の深さが増します。

大切なのは、広げすぎず、つながりのある問題を見つけることです。その方が、自分の専門性もぼやけにくいです。

肩書きが多い時ほど、入口を一つ決める

複数の経験や資格がある人ほど、すべてを見せたくなります。その気持ちは自然です。努力してきたことを隠す必要はありません。ただ、初めて見る人にすべてを一度に伝えようとすると、印象が散らばります。

その場合は、入口を一つ決めると伝わりやすくなります。「小さな会社の相談前の不安を減らす」「働く人のお金の判断をやさしくする」「事務と発信の負担を軽くする」のように、最初に覚えてほしい言葉を一つ置く。その下に、関連するスキルや経験を補足として並べます。

入口が一つあると、肩書きが複数あってもまとまりが出ます。読者はまず大きな方向を理解し、その後で具体的な対応範囲を見られます。

プロフィールは、経歴より相談後の変化を書く

プロフィール文では、経歴や資格を並べることが多いです。それも信頼材料になります。ただ、読者が本当に知りたいのは、その人に相談すると何が変わるのかです。

たとえば、「○年の経験があります」だけでなく、「複雑な話を、初めての人にも分かる形に分けて説明します」と書く。「FP資格があります」だけでなく、「保険や資産形成を、生活の不安と一緒に考えます」と書く。経歴を、相手にとっての安心材料に翻訳する感覚です。

自分を大きく見せる必要はありません。むしろ、どんな人のどんな不安に向き合ってきたのかを丁寧に書く方が、相談しやすさにつながると思います。

問題を言葉にすると、発信も安定する

解決できる問題が見えてくると、発信テーマも決めやすくなります。肩書きを起点にすると、専門知識を見せる投稿になりがちです。問題を起点にすると、読者の悩みに答える投稿になります。

たとえば、「Web制作」ではなく「問い合わせ前の不安を減らす」という問題を置くと、料金表示、実績の見せ方、問い合わせフォーム、返信文、FAQなど、発信テーマが自然に広がります。「FP」ではなく「働く人のお金の不安を軽くする」と置くと、家計、保険、資産形成、教育費、老後資金、働き方までつながります。

肩書きを増やさなくても、問題の解像度が上がるだけで、伝えられることは増えていきます。

今日から作る問題リスト

1. 相手:誰の仕事や生活を楽にしたいのかを書く

2. 問題:その人がよく迷う場面を三つ書く

3. 変化:自分が入ることで何が軽くなるかを一文にする

肩書きは、自分を説明するための便利な言葉です。ただ、依頼する人が本当に知りたいのは、自分の問題が前に進むかどうかです。肩書きを増やす前に、解決できる問題を言葉にする。その積み重ねが、選ばれる理由をはっきりさせていくのだと思います。

参考リソース

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